【日本最大の商業デザインアワードで銀賞受賞】Dear 銀座ビルプロジェクト

2024年01月15日

海外メディアも注目!ドイツの建築誌「Architektur」オランダの建築誌「MARK」に掲載

今回は、私が銀座一丁目に商業ビルの設計をした時のお話です。建設地は東京都銀座3丁目のガス灯通りという銀座中央通りから一本裏道に位置しています。中央通りの華やかな雰囲気とは異なり、大規模ビルの裏側にありがちな閑散とした通りでした。


課題と目標

このような裏道にいかに多くの人を誘導するかが課題になりました。事業主との話し合いで、ビルのファサード(ビルを正面から見た外観)を華やかにすることで、この通り自体の雰囲気を変えることを目指しました。ビルの設計が始まりました。

ファサードデザインの挑戦

建物の内側からの眺めが大規模ビルの虚無的な裏側しか望めなかったため、単なるガラスのカーテンウォールだけではなく、ビルのテナントからも美しく楽しめるようなデザインにしたいと考えました。そこでガラスのカーテンウォールに加え、アルミのパンチングメタルの表情を加えたダブルスキン構造とすることで、ファサードがインテリアデザインとなり、通りからもインパクトがあるファサードをイメージしました。

細部へのこだわり

インパクトがありながらも繊細な表情にしたかったため、職人さんや構造設計とよく話し合い、実物大の試作を製作しながらディテール(全体に対する細かな部分)を決めていきました。このような、今まで他の人がやったことがないデザインを決めていく過程は、みんながワクワクするのでモノづくりの醍醐味です。

結果と受賞

このビルのデザインには約3年を要し、苦労した甲斐があり、日本最大の商業デザインアワードで銀賞を受賞しました。さらに、世界の様々な国のメディア(ドイツの建築誌「Architektur」、オランダの建築誌「MARK」など)で取り上げられ、商業的にも成功し、テナントは常に満室状態です。


私の経験が多くの方のリノベーション(リフォーム)の参考になれば幸いです。今後も発信していきます。それではまた次回に。


                                                                                                                                                                             天野 善啓