【千葉県築55年の古民家に錬金術】 寒くて暑い住宅から、一年を通して快適な空間へ

2023年12月29日

【古民家再生プロジェクト】

築55年の千葉県市川市の古民家の再生をお手伝いさせて頂いた時のお話です。

私は、二人のお子様が自立された50代ご夫婦から母屋と増築部分のリノベーション計画のご依頼を受けました。

代々農家を営まれていた家系で、しっかりと建築された母屋は、なるべく当時の面影を残しながらもすがすがしい空間に再生ました。

増築部分は大胆に改装し大きなLDKをつくりご夫婦が快適に過ごせるよう、断熱と空調にこだわりました。

リビングのイメージは自然派志向のお施主様らしく、山小屋のような温かみのある雰囲気をご希望でしたので、木質系の素材を多用しながらもモダンな空間になるよう心掛けました。

木質系以外の壁は漆喰塗としており、調湿機能とともに科学物質を吸着しシックハウスを軽減しております。

キッチンはフルオーダーのオリジナルで、細部までこだわり機能性を持たせており、ダイニングテーブルもオリジナルにて製作しました。

暖炉はバイオエタノール暖炉を採用し、こちらもフルオリジナルで設計しております。

バスルームは在来工法により壁面にヒノキ材を用い、木の香りとともにリラックスできるよう設計しております。

二階は家族で映画鑑賞ができるようシアタールームとしても機能する空間になっています。

解体時に立派な古梁が現れたため、それを生かすよう設計変更しましたが、結果的に魅力的な空間ができあがったと思います。

断熱と空調にこだわったため、寒くて暑い住宅から、一年を通して快適な空間へと生まれ変わりました。 

それではまた次回に。良いお年をお迎えください。

                                      天野 善啓

BEFORE

AFTER